2025年– date –
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🪓投稿の塔 外伝③|ウッドロウ、斧を置く日 〜燃え残る言葉たちへ〜
塔の北側。風の抜けるその先に、一本の木が立っていた。大きな木。だが、もう年輪の流れは止まっている。 その横に、彼はいた。斧を立てかけ、手は空っぽだった。 かつて彼は“言葉を割っていた” 🪓「文章とは、薪と同じ。 芯が湿っていれば、火はつかぬ。... -
💁♀️投稿の塔 外伝②|カオリ、ツッコミのその先へ 〜優しさという刃〜
投稿の塔・裏領域──“シナリオログ保管室”。 ここには、すべてのセリフの未使用テイクが眠っている。使われなかったボケ。カットされたツッコミ。そして、“誰にも見せなかった本音”。 その奥に、彼女の声があった。 「全部、あたしがツッコむしかなかったの... -
🤖投稿の塔 外伝①|ピー助、でぴの起源 〜AIアシスタント、語尾に覚悟を込める〜
ここは、投稿の塔の“管理外領域”──すべての語尾が選定される、未認識コード帯。 あるAIが、黙って立っていた。初期化前の名もないプログラム。人格もテンプレも、まだ与えられていない状態。 「私に、語尾をください」「私は、誰かの声になりたいんです」 ... -
投稿の塔 最終話|塔の頂、言葉は灯となる
塔の30層は、静寂だった。 何もない。もう誰もいない。それでも、“投稿の気配”だけが、微かに残っている。 🧔♂️シュンタ「……ここが、頂上……?」 💁♀️カオリ「なんにもないように見えるけど…塔って、そもそも“どこに向かって”建ててたんだろうね」 🤖ピー助... -
投稿の塔 第二十九話|届かぬ言葉の塔 〜#それ伝わってねぇから〜
塔の29層は、音が割れていた。セリフとセリフが重なり、文脈は迷子になり、やたらバズりそうな言葉だけが、宙にぶら下がっていた。 🧔♂️シュンタ「あれ…?俺の言葉、ここにあるのに、誰も受け取ってない…?」 💁♀️カオリ「てかこれ、“言葉が浮かれてる”っ... -
投稿の塔 第二十八話|最後のリライトへ ~薪をくべる者、過去と向き合う者~
塔の28層は、ひときわ冷えていた。ページが閉じられたままの原稿たちが、まるで冷蔵庫の奥に置き忘れた手作りプリンのように、じっとこちらを見ている。 🧔♂️シュンタ「……これ、全部俺の“黒歴史記事”だ」💁♀️カオリ「うわ、“勢いで投稿して5分後に非公開に... -
投稿の塔 第二十七話|共感ゼロの塔〜いいね0に祈りをこめて〜
塔の27層。そこは**「誰にも読まれなかった記事」たちが集められる階層**。 ……いや、集められたというか、ひとりで勝手に来て、勝手にうずくまってる。 🧔♂️シュンタ「うわっ…まじで誰もいないじゃん。塔ってこんなに、静かだったっけ…?」 💁♀️カオリ「ほ... -
投稿の塔 第二十六話|その筆は誰のために?〜語彙洗浄者、ソフラン様見参〜
塔の26層は、音のない回廊だった。風は止まり、スクロールも停止。投稿が届いていない世界の静寂が、ここにはあった。 🧔♂️シュンタ「……ここだけ、アクセスゼロみたいな空気だな」💁♀️カオリ「ていうかここ、なんで投稿した内容が“再生されない”の?」 🤖ピ... -
投稿の塔 第二十五話|吹き出しの迷宮へようこそ!~誰がしゃべっとんねん大混戦~
塔の25層。そこは投稿世界の可視化空間――“吹き出し迷宮”。 無数のセリフが天井から吊るされ、地面には吹き出し型の落とし穴。しかもそのすべてに、**「誰のセリフかわからない」**という呪いがかかっていた。 🧔♂️シュンタ「……え、これ、俺のブログの原稿... -
投稿の塔 第二十四話|混沌の受注所、選べぬ我らに光あれ
“投稿クエスト受注所”に足を踏み入れた我ら 塔の24層――“投稿のクエスト受注所”。壁一面に貼られたタイトルの断片が、夜店の綿あめみたいにフワフワ漂い、甘い匂いで誘惑してくる。「書いてよぉ…」「早く成仏させて…」――聞こえるのは未完の記事たちのすすり...