塔の30層は、静寂だった。
何もない。
もう誰もいない。
それでも、“投稿の気配”だけが、微かに残っている。
🧔♂️「……ここが、頂上……?」
💁♀️「なんにもないように見えるけど…塔って、そもそも“どこに向かって”建ててたんだろうね」
🤖「投稿者自身も、知らなかったでぴ」
すべての投稿が積み重なり、道になっていた
足元には、これまでに書いた記事たちの“断片”が散らばっていた。
- 最初に投稿した“意味不明な自己紹介”
- ボツになった“バズ狙いタイトル候補”
- ひとことも反応がなかった“本音の叫び”
🧔♂️「うわ……俺の全部がここにある」
💁♀️「塔って、“上に伸びる”んじゃなくて、“自分が登る”んだね」
🤖「記事は“足場”だったでぴ。ひとつ書くたび、おぬしは一段上がっていた」
仲間、集結。言葉の力が灯る
ポワン…と音を立て、仲間たちが現れる。
🪓ウッドロウ:「時間とは、言葉が焦げた匂いでできておる」
🧼ソフラン様:「その投稿、少しだけ、あなたに似ていましたわ」
📱ハッシュ・タガー:「#塔の頂上で叫ぶの、#正直ダサくてカッコいい!」
🧔♂️「……お前ら、来てくれたんだな」
💁♀️「当然でしょ。全部“あなたの言葉”が連れてきた仲間よ」
🤖「投稿は孤独な作業。でも、登り切った時にだけ、“ひとりじゃなかった”って分かるでぴ」
最後の問い:「なぜ、おぬしは書くのか?」
塔の中央に、ひとつだけ残された投稿枠。
空白の記事。タイトルも、本文も、何もない。
🧔♂️「……これが最後の記事?
でも、何を書けばいいんだ?」
💁♀️「何を書いてもいい。何も書かなくてもいい。
でも、書いたその時、“今のお前”がわかるはず」
🧔♂️「…………よし。書くよ」
塔の光、点灯。言葉が誰かの灯火になる
シュンタが一行目を綴った瞬間、塔の全層がゆっくりと輝き出した。
読まれなかった記事も。
途中で消した下書きも。
たった一人だけが共感してくれた投稿も。
全部が、今この瞬間、光になった。
🧔♂️「……ああ、俺は、“自分の言葉”で誰かに会いたかったんだ」
🤖「投稿は叫びじゃない。灯りでぴ。
誰かがその灯りを見て、“自分も歩いていいんだ”って思う、そんな火でぴ」
💁♀️「さぁ、帰ろう。塔はもう、登りきったから」
🏰投稿の塔──攻略、完了。
「誰にも読まれなくてもいい。
でも、誰かに届くなら、
その一人のために、私は書く。」
画面に表示されたその一行が、やけにやさしくて、そして強かった。
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