塔の25層。
そこは投稿世界の可視化空間――“吹き出し迷宮”。
無数のセリフが天井から吊るされ、地面には吹き出し型の落とし穴。
しかもそのすべてに、**「誰のセリフかわからない」**という呪いがかかっていた。
🧔♂️「……え、これ、俺のブログの原稿じゃん」
💁♀️「マジで“誰がしゃべっとんねん”状態ね。しかもセリフが全部似てる」
🤖「投稿者のアイコン設定、崩壊寸前でぴ」
アイコンがワチャついたまま突入した世界
吹き出しが天から降ってくる。
「やっぱ資産形成って大事だよね」
「いや、それ妻のセリフだろ」
「え、これ俺だったの?いつの間に?」
🧔♂️「……俺、同じノリで全部書いてるな」
💁♀️「読者から見たら“ひとり遊び感”すごいわよ」
🤖「これは“会話文スタイル・同声異人現象”でぴ」
吹き出しキャラ崩壊、原因は“ノリの一貫性”
ピー助がバシッとホログラムを表示する。
シュンタの過去記事データがずらりと並ぶ。
🤖「全キャラ、語尾に個性ナシ。
カオリ→普通、シュンタ→普通、ゲスト→だいたい普通。
混乱の要因:全員 “ちょっと真面目でちょっと砕けてる”」
🧔♂️「なにその“平均身長4人でフォーメーション崩壊”みたいな状態…」
💁♀️「アイコンの顔見なきゃ誰か分からんって、ライトノベル界でも落第でしょ」
“誰の声か分かるセリフ”のほうが、刺さる説
塔の奥、迷宮の中央に置かれた一冊の書。
そのタイトルは――《吹き出しは“誰が言うか”がすべて》。
🧔♂️「おぉ…なんか急に真理」
🤖「投稿の塔・引用語録集の中でも、人気ランキング第3位でぴ」
中にはこう書かれていた。
「このセリフ、まさにあの人だな」と読者に思わせた時、
君の世界は立体になる。
💁♀️「ってことは、シュンタはもっと“俺成分”強めていいのよ」
🧔♂️「俺成分て。プロテインかよ」
🤖「そしてカオリは、“真顔でツッコむ美人系”を貫くでぴ。語尾“でちゅ”は最終奥義として温存」
💁♀️「言うな、忘れかけてたのに」
吹き出し再構築、三者三様の個性で行く
🧔♂️「よし、今後はこう書く!」
- 俺(🧔♂️):ちょっとアホなまじめ枠
- カオリ(💁♀️):一刀両断ツッコミ枠
- ピー助(🤖):語尾“〜でぴ”、メタ爆弾+説明役
💁♀️「ちなみに“誰がしゃべったか迷わせるセリフ”は、読者が1番モヤッとするポイントだからね」
🤖「それを“アイコンで見分けさせる”のは、制作者の責任放棄でぴ」
🧔♂️「ぐぅ…言い返せん…!」
そして塔は、少しずつ読者の世界とつながり始める
塔の外から、風が吹いた。
かすかに感じる、誰かの気配。
――これはもう、“ひとりごと”じゃない。
💁♀️「あんた、最近ちょっと“読んでくれる人”意識してるでしょ」
🧔♂️「……かもしれん。
最初は自分用だったけど、最近は“伝わるように”って思うことあるな」
🤖「ならばこの階層、読者との接続ポイント・第1解放とするでぴ」
塔の25層、攻略完了。
「誰の声か分かるように書く」――それは、投稿者にとって“自分の声を知る”ことでもあった。
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