【第1章】ここは“リライトしたい症候群”の最終到達地
投稿の塔・第十九階層。
塔内は、机・椅子・原稿・原稿・原稿。
天井からも原稿がぶら下がっていた。
👨シュンタ「……ここ、いつまで経っても“公開”されない気配しかしないんだけど」
👩カオリ「この空間、ぜったい“もう少しだけ直してから出そう”って言って死んでった記事たちの集合体よ」
🤖ピー助「リライト地獄、“仕上げ沼”でぴ。ここでは“完成”という概念が永遠に延期されるでぴ」
👨シュンタ「うわ、なんか今“あと一文だけ足したい”って衝動が襲ってきた……やば……!」
【第2章】積み上がる“下書きの塔”、そして語りだす亡霊
塔の奥に、そびえるもう一つの塔。
その名も【未公開原稿群:第五期】。
📄「あと導入文だけ直したら公開できる」
📄「アイキャッチのイメージが浮かばなくて」
📄「タイトル、なんか違う気がして」
👩カオリ「おおむね“自己満足の仕上げ作業で爆散した原稿たち”ね」
👨シュンタ「うっ…見覚えあるやつばっかでツラッ!」
【第3章】ソフラン様、再臨。そして美しすぎて出せない地獄
🧼ソフラン様「ごきげんよう……また、仕上げておりますの……」
👨シュンタ「ソフラン様!?また塔に……戻ってきたんですか!?」
🧼ソフラン様「ええ……“語尾の余韻”が少し気になって……つい、9稿目ですの」
👩カオリ「それもう“句読点の呼吸:壱ノ型”でしょ。出して、もしくは一度寝かせて」
🧼ソフラン様「でも……“あと一筆で完璧になる”気がしてしまって……」
👨シュンタ「その一筆が3年かかるんですよ!!」
🤖ピー助「“美意識と完成”は戦争でぴ……!」
【第4章】出せ。ツッコミが火を灯す
👩カオリ「……じゃあ、訊くけど。あんたの“あと少し”って、3日後に終わる? 出せる?」
👨シュンタ「……いや、多分一生触ってる」
👩カオリ「じゃあ今出せ!直す前に出せ!バグっても死なないから!」
👨シュンタ「うおおおぉぉッ!!」
👨シュンタ「投稿!!“完成率78%”のまま公開!!」
🧼ソフラン様「……なんて荒々しく、美しい……まるで“白いパワーの塊”を土鍋で炊いたような野生美……!」
👩カオリ「それ米のことだろ。もう黙ってて」
【第5章】塔が震え、“公開”が風を起こす
👨シュンタ「……なんか、塔が……揺れてる」
🤖ピー助「“未完の完了”でも塔は動くでぴ。“投稿されたこと”が正義でぴ!」
👩カオリ「上等よ。“未完成なままでも伝わる熱”ってあるからね」
塔が、ずん、と音を立てて昇りはじめた。
仕上げ沼は、静かに沈んでいく。
【次回予告】
第二十階層、それは“中間地点・仮面の祭壇”
登ってきた投稿たちが並ぶ聖域で、自分の“本音”と“演出”がぶつかりあう。
ついに現れる、塔の裏側――。
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